学生・新社会人向けキャリアプラン作り方の6 step

スキルアップ

学生や新社会人でキャリアプランの方法を学んだことがある人はどれだけいるでしょうか。

私が学生の時にはキャリアプランの教育はほとんどありませんでした。
せいぜい、将来の夢ややりたいことを考えたり書きましょうという程度でした。
これではキャリアプランをどのように作ればいいか分かりません。

そこで今回、なぜキャリアプランを作る必要があるか、どのように作ればいいかについて考えてみました。
この記事を見ればキャリアプランを作ることができるようになります。

キャリアプランを作らないといけない理由

そもそもなぜキャリアプランを作らないといけないのでしょうか。
それは、自分の人生を自分が所有するために必要になるためです。
自分の人生を自分で所有するとはどういうことかというと、自分のことは自分で決められるようにするということです。誰かの言いなりで、自分が嫌なのにやらなければいけないことを嫌々続けないといけないという状態にならないようにするためです。

自分が嫌でしょうがないことを続けるとうつ病や自殺、過労死などにつながる可能性があるためです。

例えば、こころの病の人数は2017年には約290万人、2021年の自殺者は約2,100人、2019年の過労死等による労災(会社に過剰に労働させれたことによる死亡等)の請求は約3,000人に上っています。
詳細は下記リンク先にある厚生労働省の厚生労働白書を確認してください。

平成30年 厚生労働白書 こころの病気の患者数の状況https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/18/backdata/01-01-02-09.html

令和3年版 厚生労働白書 自殺者数と完全失業率の推移
https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/20/backdata/1-2-2-5.html

令和3年版 厚生労働白書 過労死等の労災補償状況(2015(平成27)~2019(令和元)年度)
https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/20/backdata/2-4-1.html

人間、自分のことを自分でコントロールできていれば病気(とくに精神的な病気)にはなりにくいものです。疲れたと思った時には休憩できるし、どうしても嫌ならやめることができます。

しかし、社会人になり、自分や家族の衣食住のためにお金を稼ぐ必要があります。
そのため、自分が嫌だからといって仕事をしないわけにはいきません。

とくにサラリーマンであれば、会社の命令によって自分が希望しない部署への異動や土地への転勤も断ることが難しくなります。もちろん会社の多くは一方的に異動や転勤を行わず、相談から入るでしょうが、断ると会社からの評価や昇進に影響があります。異動や転勤をすれば出世し、給料が上がる可能性がありますが、断ればそうならなくなります。

そこで少なくとも、自分や家族が健康に健やかに過ごすため、どのようにお金を稼ぐか、どのように仕事をしていくかのプランを立て、その実現のために行動していくことが必要です。

自分がいくら稼ぐ必要があるか、どのように稼ぎたいのかを考え、その実現の計画がキャリアプランになります。
どのように出世するかを考えることもキャリアプランですが、出世しなくても問題ないようにすることも、キャリアプランの一つの形だと私は思います。

キャリアプランの作り方

具体的なキャリアプランは下記の6ステップの順で作っていきます。

Step 1 自分の価値観と将来のビジョンを作る

まず、自分の価値観と将来のビジョンを考えます。
最初は難しく考えなくても大丈夫です。もちろん具体的で立派なものがすでにあればすばらしいですが、なければもっとふんわりしたもので大丈夫です。

例えば、下記のようなふんわりとしたものでもOKです。

 価値観
  ・好きなこと 
  ・やりたいこと
  ・嫌いなこと
  ・やりたくないこと など
  例:おいしい料理を食べることが好き

 ビジョン
  ・将来どんな生活をしていたいか
  ・どのように人に自分のことを話されたいか
  例:毎日おいしいものを食べたい、人から好かれたい

Step 2 世の中で困っている人、困っていそうなことを探す

仕事とは、相手ができない、困っていることを解決し、その対価にお金などを得ることです。
お金が全てではないですが、それ相応のお金をもらわないと生きていけません。そのため、最低限のお金は必須です。
そのため、まずは世の中で困っている人、困っていそうなことを探しましょう。その人の問題を解決することができればお金をもらえる可能性があります。

もし困っている人や困っていそうなことが見つからない場合、自分が嫌いなこと、やりたくないことを考えて書き出してみましょう。
自分が嫌いなことややりたくないことは、他の人も嫌いでやりたくない可能性が高いです。
まずはこれをベースに考えるといいのではないでしょうか。

Step 3 問題の解決方法を考える

困っている人、困っていそうなことが見つかったら、その問題を解決するためにどうすればよいかを考えます。その問題に自分が当たったとき、何をしてもらえるとうれしいか、助かるかを考え、書き出します。

Step 4 問題解決に役立つために何をすればよいか考える

問題解決を自分一人でできれば、それでいいですが、多くの場合は自分の力だけでは解決できません。その問題解決にどのように自分が役に立てるかを考えます。
世の中ではその問題解決のために何をやっているか調べるとよいでしょう。

例えば、病気の人を助けたいが、自分は頭がよくなく医者になれないから、医者が使う道具を作ろう、そのために必要な道具は何で、どのように作るかなどです。

Step 5 役に立つためのスキルの学習計画をつくる

ある程度具体的に問題解決に自分が何ができそうかイメージできたら、さらに一歩進んでどんなスキルが必要か調べてみましょう。

先ほどの例でいえば、医療道具を作るために必要なスキルとして、例えばある程度の医療知識やものづくりのスキルなどです。

必要なスキルを書き出せたら、それを習得するための計画表を作ってみましょう。計画表はいつまでにこのスキルを習得するか、そのためには何をすればよいか書いてみるとよいです。期間は数日や数ヶ月の場合もあるでしょうし、数年、数十年と長い場合もあるでしょう。最初は期間を気にせずに大体でもまず書いてみることが大事です。

そして書き上がったものがキャリアプランになります。
これでいったんはキャリアプランが完成しましたがまだ終わりではありません。

Step 6 定期的にキャリアプランを見直す

年に一回程度、定期的にキャリアプランを見直してみましょう。

キャリアプランの通りにやってみると、自分に全く適性がなかった、他にやりたいことが分かった、自分が問題だと思ったことが問題ではなかった、問題の解決方法が自分が思っていたものと違ったなど、いろいろな問題が出てきます。

そのため、定期的に見直し、変更や新しく作り直してみるとよいでしょう。

とくに、キャリアプランを作る目的の一部として生活できるだけのお金を稼げるか、自分や家族の心身が健康でいられるか、というのがあります。もし自分が作ったキャリアプランの通りにやってもそれらの目的が達成できないなら、キャリアプランを見直してみることが必要です。もしお金が稼げない可能性が高そうな場合、他のことでお金を稼ぐ必要があります。あるいは心身に負担が大きい場合、もちろんそれまでにやっていたことも続けてもいいですが、まずは最低限、生活ができる程度にはお金を稼ぎ、健康でいられないといけません。

まとめ

・生活を健やかに過ごすため、自分のことは自分でコントロールできるようにする必要があります。

・自分で自分のことをコントロールできるように、キャリアプランを作ることが必要です。

・キャリアプランを作るためには、世の中の人が解決したい問題を見つけ、その解決方法を考える必要があります。

・問題を解決するために必要な計画を作ります。それがキャリアプランです。

・自分の成長や価値観の変化に合わせキャリアプランは定期的に修正しましょう。

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