仕事に役立つスキルを探す5ステップ

スキルアップ

仕事に役に立つスキルはどのように選べばよいのでしょうか。
これは難しい問題で、人によってバラバラです。

とはいえ、全てを同時にできる人はいないので、必要なスキルを選択し優先順位付けをしなければなりません。

そこで仕事に役立つスキルの選べ方を確立すれば、効率的にスキルアップでき、評価アップや転職などを通じて収入が増加します。

では、どのようにスキルを選択すればよいのでしょうか。
自分を「株式会社じぶん」として会社に見立てて、経営戦略やマーケティングの考え方を応用すればスキル選択に非常に役に立ちます。

Step 1 誰に仕事をするか考える

まず考えるべきことは、誰に仕事をするかです。

個人事業主であれば直接にお客様と関わることが多いですが、会社に属していると部署によっては会社の顧客と関わることはありません。
もし自分が直接にお客様と関わっているなら簡単ですが、直接にお客様と関わらない部門、例えば総務などであれば誰がお客様になり、誰に対して仕事をしているのかを考えなければいけません。

自分が仕事をする相手を誰に設定するかで、この後の考え方が変わっていきます。

もし相手を会社のお客様と考えると、お客様の問題を解決し、喜ぶことを軸に考えることになります。もし職場の同僚を仕事の相手と考えると、同僚の問題を解決し、喜んでもらえることを考えることになります。

これらは似ていますが、問題は自分の上司など自分の収入を決める人を相手と考える場合です。

結果を出す≒収入を増やす、というのであれば自分の収入を決める人を相手(例えば上司)と考えることになります。
その場合、上司が喜ぶことを軸に考えることになります。

お客様や同僚が喜ぶことと上司が喜ぶことは必ずしも同じではなく、あちらを立てればこちらが立たず、ということになる場合があることは覚えておいたほうがいいです。

Step 2 相手や自分の問題を分析する

仕事というのは、だいたい何かの問題を解決するためにあります。

例えばコンビニのバイトであれば、家の近くですぐにお茶やお菓子が買いたいけど買えないというお客様の問題と、店長だけではレジ打ちから品出しなど様々な業務をこなせないという問題を解決するためにあります。

このように、相手が困っている問題は何かということを分析することが必要になります。
問題は直接に相手に聞いてもいいですし、聞けなければ相手の状況を調べて仮説を立てます。

Step 3 自分が出すべき結果を考える

相手の問題が分かったら、それを解決するために自分が出すべき結果を考えます。

その際、自分の得意なこと、苦手なこと、相手が自分に期待していることを考えます。

例えば、自分が接客の担当になれば当然、相手はお客様が心地よく物を購入できることを期待します。
その上で、自分が得意なこと、苦手なことを考えます。例えば、POPなど売り場の展示が得意、コミュニケーションが不得意などです。

相手の期待、自分の得意、不得意を考え、自分の出すべき結果を考えます。
先の例で言えば、お客様が心地よく過ごし、サービスや物を購入してもらえるようにするというのが、自分が出すべき結果となります。出すべき結果は一つとは限りません。どちらかというと複数ある方が多いのではないでしょうか。

Step 4 結果を出すためのプロセスを考える

出すべき結果が分かったら、次にどうやってその結果を出すかを考えます。

例えば、先の例と同様に接客でいえば、お客様がサービスや商品を購入するには、そのサービスや商品を買うことでお客様の問題が解決される(衣服であればおしゃれになるなど)ことがわかる必要があります。そのためにはお客様がサービスや商品について疑問点を解消し理解する必要があります。
つまり、お客様がサービスや商品を購入するという結果を得るためには、お客様がサービスや商品を理解するというプロセスが必要になります。

Step 5 結果を出すために必要なスキルを考える

結果を出すために必要なプロセスが分かったら、そのプロセスを行い結果を出すために必要なスキルを考えます。

接客の例で言えば、お客様がサービスや商品について理解してもらうためのスキルです。理解してもらうためのPOP作成スキルやコミュニケーションスキルが必要でしょう。
自分がPOP作成スキルがあり得意であれば、実際の業務でそれを活用することになります。さらにお客様に理解してもらうために不得意なコミュニケーションスキルを身につけることが優先事項になります。

この方法のデメリット

この方法のデメリットは、「誰に仕事をするか考える」で前述したように仕事をする相手によって喜ぶことが違う場合に優先順位がつけられないことです。

給料を増やすために上司に評価してほしいため、上司の顔を立てる必要があるが、それをやると同僚が困る場合があります。その場合、結果を出すために必要なプロセスが非常に複雑になり難しくなります。あるいはそもそも全ての結果を満たすプロセスが描けないこともあります。

その場合、この方法のステップだけでは必要なスキルが分かりません。
誰の利益を優先するかという自分の考え方、価値観が必要になります。

自分の利益を優先するため、上司を優先するか、相手や全体の利益を優先してお客様や同僚の利益を優先するか(その結果、上司からの評価が下がるかもしれません)について、判断基準が必要です。

会社で言えば、これは経営理念やビジョンになります。個人では信念といった方が適切でしょう。
この方法がきちんと活用ができるためには自分の信念が必要です。

しかし、そもそも自分の信念がある方は必要なスキルを探すことに苦労はしないでしょう。
必要なスキルを探すことに苦労するのは信念が確立していない人の方が多いため、この矛盾がこの方法のデメリットです。

解決方法としては、最初は自分の近い人(上司や同僚)を仕事相手にして、困ったら相談するというプロセスと相談するというスキルを必須にすることです。相談し、矛盾の解決を図って行きましょう。

将来的には、仕事を続ける間にトライアンドエラーを繰り返し自分の信念を確立していけば良いと思います。

キャリアデザインを考える

仕事に役立つスキルを探す5ステップを書いてきましたが、これは経営戦略やマーケティングを参考に書きました。

これを考えると、まず社会人が身につけるべきスキルの一つとして、経営戦略やマーケティングの基礎を必修にする必要があるのではないでしょうか。

そうしなければ、キャリアデザインをするにもどうすればよいか分からず、良いものが作れません。
そう考えると、新人研修や、あるいは就職前の中高大の学生のうちに全員が経営戦略やマーケティングの基礎を学んだ方がいいのかもしれません。

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