技術者が持っていると便利なスキルはなんでしょうか?
私は、技術、統計、情報技術、簿記の4種だと思います。
これらを押さえておけば、ほとんどの問題に何らかの対応ができます。
自分でできなくても、何をすればいいか、誰に相談すればいいか想像がつくようになります。
仕事をする上で、想定外の問題や上司、顧客の無茶振り、短納期に対応しなければいけないことはよくあります。
その状況でも品質は可能なかぎり下げず、できれば上げたいのが心情です。
そんな時、どうすればいいかわからないと心が病んだり、残業が増えたりします。
知識をたくさん持ち、引き出しを増やすことは心身を健康に保ちます。
初めての業務だけど教えてくれる人がいない
過去、初めてやる業務がありました。
顧客からは当社の通常のリードタイムの半分以下という短納期でした。
先輩をはじめ他の人は別の火が燃えさかっている案件にかかりきりで相談ができません。
非常に困りました。
他部署の関係者とは念入りに相談しながらやりましたが、肝心の自分のアウトプットを十分な品質で計画通りに出さないとスケジュールが遅れます。
先人の知恵を頼る
そのような状況でどうしたかというと、やはり先人の知恵を頼りました。
ですが、誰を頼ればいいでしょうか。
先輩はこちらの対応をする余裕はありません。
このとき私が頼った先人の知恵は、材料力学などの工学技術、統計、情報技術です。
どのように頼ったかというと、技術士(機械部門)の一次試験のテキスト、統計検定2級のテキスト、基本情報技術者試験のテキストです。
また、JISやISOなどの規格にもお世話になりました。
多くの問題は、自分よりも前に困っている人がいたものが多いです。
機械設計では、ほしい結果が得られるように物事を組み立てる必要があります。
例えば材料でいえば材料力学です。熱力学、流体力学もそうです。
一定の品質、納期、コストでアウトプットが出せるようにする手法として品質マネジメントがあります。
これらは、結果を事前に予測したい、期待した結果を得たいと困っている人に多くの場面で用いられています。
これらは、机上の空論と言われることもありますが、なんだかんだとおもちゃからロケットまで広い領域で使用に長い時間耐えてきました。
そのような知恵、知識を活用しない手はありません。
技術に関しては、技術士試験がほぼフォローしています。
技術士試験は多くの部門別に分かれているため、どこかに合う部門があります。
データの分析には、統計の知識が役に立ちます。
大量のデータを理解する理論、少量のデータの確らしさを判断する指針に使える仮設検定など、これからのDX時代に知識を持っていて損はありません。
情報技術もDXの時代では多くの人が持っているべき知識です。
情報技術といっても、その要素技術は多岐にわたります。情報技術を勉強したことがない人にはどこから勉強すればいいかわかりません。
基本情報技術者試験や応用情報技術者試験は、国で情報技術者が持っているべき知識を抽出した国家資格です。
まずはこれらを取っ掛かりに情報技術を学べば効率がいいでしょう。
Excelのマクロなどアプリを作ったり、MicrosoftのPowerAutomateなど、情報技術の知識があればより便利なツールを作成することができます。
個人的にはデータベースの知識は非常に役に立っています。情報を整理して管理するのに役に立ちます。
ものづくりを続けるには、利益を出し続ける必要があります。
「利益=売上ー原価」です。
簿記は、原価について理解するのに必須です。
企業が活動する上でお金をどのように動かしていくのか理解しないと、きちんと利益がでる仕事ができません。
技術者は、現場が非常に大事です。
現実に起こっていることが重要です。
ですが、きちんとした知識がないと現実に起こっていることを正しく理解できません。
正しく理解できないと、正しい行動が取れません。
正しい行動が取れるよう、常に知識をアップグレードしていきたいです。